僕は実家である奈良に帰省すると、ほとんど必ず立ち寄るレコード屋がある。
大阪の繁華街である心斎橋から、15分ほどの距離にある堀江に位置するFLAKE RECORDS(フレークレコード)だ。堀江はセレクトショップやカフェが並ぶおしゃれなエリア。そんな一角に店を構えている。
2013年には「アナタが死ぬ前までに訪れるべき魅力的な世界のレコード店 27選」にも大手レコードショップであるタワーレコードとともに選出されている。日本からはタワレコとフレークレコードの2つだけ。個人経営のレコードショップなら日本で一番の知名度・セレクトの良さを誇るのではないか、と僕は思う。
大阪を訪れる際は、音楽好きならぜひ立ち寄って欲しいレコード屋だ。
かくいう僕も、今回ゴールデンウィークを利用して帰省した際も立ち寄った。
やはり最高なラインナップだった。店頭に並ぶレコードを眺めがながら「僕はどれだけFLAKE RECORDSから影響を受けているのだろうか」と改めて感じる。僕が聴く音楽の70%以上はFLAKE RECORDSが紹介してプッシュしている音楽だ、と言えるぐらい。
そんな大きく影響を受けた僕が思う「FLAKE RECORDSを訪れるべき理由」はこんな感じ。
- 新旧問わない「かっこいい音楽」のセレクト
- むしろ最新の音楽を知ることができる(特に北欧のインディー・ポップ)
- 店主の和田さんが発信する音楽の情報がアツい
これらの一つ一つ解説していきたい。そしてぜひFLAKE RECORDSに足を運んでレコードを買ってみて欲しい。
新旧問わない「かっこいい音楽」のセレクト
個人的にはレコード屋というと「古い中古レコードがずらっと並んでいて、ジャズやファンクなどがわからないと入りづらい」というイメージが合った。
要は「音楽上級者向け」だから、初心者は入ってきても何がいいのかわかんないよ、という偏見だ。
しかし、FLAKE RECORDSに関しては全く反対のスタンスを持っていると感じている。
これから注目を浴びるべき音楽を世界中様々な国からレコードを集めて、紹介している。「昔の音楽しか知らない人はお断り」というようなお高くまとったイメージは全くない。
日本だって台湾だって、アメリカだってノルウェーだって、いい音楽は紹介して発信するという姿勢が素晴らしい。例えばすでに解散した日本のバンドである毛皮のマリーズだってお店に並んでいる。
1stEPを10周年を記念してアナログ再発!!
あと少し在庫あります!!毛皮のマリーズ / FAUST EP / 10″ / ¥2,700 https://t.co/wwtU7ghj1c #flakerecords pic.twitter.com/cfssW6P8yE
— ダワ (@DAWA_FLAKE) 2018年5月3日
かと思えば、先日ミュージックステーションに出演した今イケイケのバンド、CHAIだってある。
CHAIちゃんの新作のFLAKE特典。
今回はシンプルにFLAKEカラーでのCHAIロゴバッジです。
来週発売予約受付中!!
CHAI / わがまマニア / MCD / ¥1,728 https://t.co/vbKURlg4LQ #flakerecords @FLAKE_RECORDSさんから pic.twitter.com/yIOwv98HlJ— ダワ (@DAWA_FLAKE) 2018年5月3日
もちろん他の国で今アツいバンドをいち早く仕入れて紹介していたりもする。
多国籍サイケポップユニット、Superorganism(スーパーオーガニズム)も、もちろん抑えている。
SUPERORGANISMの傑作再入荷しました!!
アナログ発売直後にプレス切れしてたみたいで、やっと!!!
是非!!!!!https://t.co/YyFIuwLF2p pic.twitter.com/LCG8aJkCoR— ダワ (@DAWA_FLAKE) 2018年4月26日
見ていただいた通りで、国やジャンルにとらわれず店主の和田さんが「かっこいい」と思った音楽を紹介してレコードを売っている。忖度のない姿勢もFLAKE RECORDSが最高なレコード屋である理由の一つ。以下のツイートなんてしびれましたね。
俺は売れる音楽を探してるわけではないんだよー。
売りたい、紹介したい音楽に出会ってから動いてるんだー。それは大体居場所がない奴らなんだよー。なんなんだー。— ダワ (@DAWA_FLAKE) 2018年5月1日
最新の音楽を知ることができる(特に北欧のインディー・ポップ)
上の内容と重複する部分もあるが、最新のイケてる音楽を知る情報源でもある。
特に北欧(ノルウェー)のインディーシーンには力を入れるのか、未だに知らない素晴らしいバンドに出会うきっかけをくれる。
ただ紹介するだけにとどまらず、日本に招聘してツアーまで行ってしまう。
ノルウェーのバンド、Proviant Audio(プロビアントオーディオ)の来日ツアーを観に行ったこともあるが、ダフトパンクを思わせるダンサブルなサウンドで感動した。
同じくノルウェーのKid Astray(キッド アストレイ)は気持ちいいシンセポップバンドで、FLAKE RECORDSが紹介するまで、こんな楽しい多幸感のあるバンドがノルウェーにいることすら知らなかった。
店頭やツイッターで紹介するだけにとどまらず、日本に呼んでライブを開催してしまう。僕が思うのは「日本に置ける良質な音楽シーンを作りたい!」という気概である。
間違いなく日本の音楽シーンに影響力を持った存在だと僕は思うし、ファンからすると音源がよければライブも観たい。そこでお気に入りのレコード屋が呼んでくれるととても嬉しい。「紹介する→ファンになる→ライブを観る→さらに好きになる」というサイクルが生まれていることは、規模は小さいかもしれないが確かである。
店主の和田さんが発信する音楽の情報がアツい
今回はイギリスの若干22歳のプロデューサーであるTom Misch(トム ミッシュ)のレコードを購入した。限定のカラーヴァイナルだったようで嬉しい。できたら普段いける距離に欲しいレコード屋だ。
しかし、大阪をはじめとした関西在住でなければ店頭に足を運ぶのは難しい。実際僕も半年に一度ぐらいしか立ち寄ることができない。
「お店で色々レコードが見てみたい、でも行くことができない」という人には、店主の和田さんのツイッターをフォローしておくことを強くおすすめする。
2枚のアルバムを2枚組でのリリースだし、安くしたし。
もっと知れ渡って欲しい。アメリカでは今まで、あのCARPARKから出てたんですよ!TORO Y MOIやCLOUD NOTHINGSとレーベルメイト!
[GRMLN / DISCOVERY / AFRAID OF… /2CD(FLAKES-188) / 2018.5.11 Release] https://t.co/v2L3GOkNSh— ダワ (@DAWA_FLAKE) 2018年5月5日
僕の場合、音楽の情報を仕入れ先はほとんど和田さんのツイッター。
「和田さんが紹介しているのだからかっこいいに決まっている」というように、一方的ではあるが完璧に信頼している。
外れはない、全部確実にかっこいいので騙されたと思ってフォローして、紹介されている音楽を聴いてみて欲しい。
僕の場合、北欧関連のインディーは99%和田さん経由で知って、のちにどハマりしている。
例えばノルウェーを代表するシンガーソングライター、Sondre Lerche(ソンドレラルケ)とか一時期狂ったように聴いていた。最高にかっこいい。
最後に
単なる1レコード屋の枠を超えた活動を行なっている素晴らしいレコード屋である。
実は「いつか音楽ブログとして和田さんに認知される」ことを目標の一つににしているぐらい。もちろん携帯としてはレコード屋ではあるが、発信力があるメディアとも言えるし、いい音楽を発信してライブまで開催することなんてなかなか出来ることではない。
ぜひそんな素晴らしい音楽に浸れるレコードやFLAKE RECORDSに足を運んでみてほしい。
店舗情報
店舗名・・・FLAKE RECORDS(フレークレコード)
営業時間・・・12:00~21:00
定休日・・・無し(場合によって休みがあるかもしれないので問い合わせてみるのが良いかもしれない)