ニューヨークのマスロックバンドであるBATTLES(バトルス)がニューアルバム”Juice B Crypts“のリリースを発表した。その発表と合わせて収録曲である”Titanium 2 Step ft. Sal Principato“も公開されている。
今作はYesのボーカルを勤めていたジョン・アンダーソンや、来日公演も記憶に新しい台湾のエクスペリメンタルバンドである落差草原WWWW、Tune-Yardsなどがアルバムに参加。実に期待度が上がりまくりのアルバムなのである。
マスロックと言えば変拍子に複雑で難解なフレーズのオンパレードで、リスナーは置いてけぼりを食らうぐらいが気持ちいいサウンドだったりする。BATTLESも例に漏れずカオスだ。とは言え、どこかキャッチーな香りを残す音を積んでいくバンドなんだけど、とりわけ”Titanium 2 Step ft. Sal Principato“は今までで一番聴きやすいBATTLESサウンドなんじゃないかと思う。
リズムはBATTLESにしてはシンプルで、基本ドラムが一定のビートを刻みつつ、空いた後ろの拍にギターのリフを入れ込んでいる。同時に、ビートにフィットするエレクトロでエッジの効いた攻撃的なリフがリピートし続ける。
しかし、全体を通してどこかコミカルでポップに響いているように思える。大抵マスロックバンドのライブに行くとみんな上手く曲に乗れなくておかしな動きを取りがちになるが、”Titanium 2 Step ft. Sal Principato“はきっと踊れる。踊れるマスロックというと奇妙だけどライブが楽しいはず。間違いない。
BATTLESが好きなあなたはLiteもね
日本のマスロックバンドと言えばLiteである。方向性はBATTLESとは少し違っているのだけど、今年リリースした彼らのアルバム”Multiple”も素晴らしい。ぜひ一度聴いてみて。