カナダのモントリオールを拠点に活動する4ピースバンドであるFleeceが新曲“Love Song For the Haters”をリリースした。
Tame ImpalaやThe Beatlesに影響を受けたというサイケデリックロックと、ジャズのリズムを掛け合わせたサウンドが彼らの特徴だ。序盤は音数も少なく、メロウな歌声が心地よく聞こえる穏やかに曲は進んでいく。中盤に差し掛かると徐々にドラムのシンバルやフィルが賑やかになり始め、ギターとシンセサイザーが重なるソロパートも加ってくる。クライマックスに近くにつれて全ての音が集合し、前半の穏やかさと姿を変えて気持ちが高揚するように多様な音が重なる。音が混じり合う中でサビの”That you are gone, gone, gone, gone…”がリピートが徐々に心地よく感じられてくる。
そして、最後にはパッとギターとシンセサイザー以外の音が消える。“Love Song For the Haters”(私を嫌いなあなたへのラブソング)という曲のタイトル通り、まるで、最後には自分を苦しめた恋人が去って行ったような喪失感と安堵の気持ちが表れているようだ。MVではボーカルであるMattが花に扮して、過去の恋人をミツバチのぬいぐるみが演じている。最後には花がミツバチを突き放して、自分の道を行く。
花とミツバチは互いの生命を維持するためには切っても切り離せない関係だ。一緒にいると依存関係にある恋人同士だけど、依存しすぎることでお互いの人生に干渉したり、一人の人間として自立でいない人もいる。互いにとって悪影響がある関係性であれば、離れ離れになった方がお互いのためになる、と歌う曲なのである。
“Love Song for the Haters” is about saying goodbye to the people who hurt you … It’s for the people that made me feel shame for being myself,” Matt says.
“I don’t see them as bad people, but ultimately, this song helps me acknowledge that us being apart is better for both of us.”
「Love Song for the Hatersはあなたを傷つけた人とお別れをするための歌なんだ。自分が自分でいることを恥じてしまう人のための歌さ。」とマットは言う。
「僕は悪い人だとは思わない、でも結局のところこの曲のおかげで離れた方がお互いのためになるんだと認めることができたんだ」
Quoted from CANADIANBEATS
「切っても切り離せない関係性」でもネガティブな一面がある、離れた方が二人のためにもなる。そんな関係性を、サイケデリックでメロウな曲に歌った”Love Song for the Haters”をぜひ聴いてみて欲しい。