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感動するほど良いライブを観たら、必ず言語化しておくべき理由

最近「どうやったらアーティストのライブを観たときの感動を、できるだけ鮮度が高いまま留めておけるか」ということを考えている。

音楽が好きな人なら、めちゃくちゃにかっこいいライブを観たとき、やっぱりその瞬間に感じたことや、その場の空気を覚えておきたいはずだ。でも友達と話したり、SNSで感想をつぶやいたり、自分の中だけで留めておくだけでは案外すぐその感動を忘れてしまう。

例えば、もし旅行だったら、写真を撮ってもいいだろう。もしくは、動画を撮っておけばいつでも楽しい思い出を再生できる。でもライブやフェスの場合は、著作権や肖像権の問題で、基本的には撮影は禁止されている。

何よりも、僕だったらライブ中にスマホ片手に写真撮影しながら「その最高な瞬間」に没入なんてできやしない。それでは意味がないのだ。個人の使用の範囲だったらまだしも、ライブ中ずっとスマホで動画を撮りながらライブを観ている人を見かけると「もったいないなぁ〜」と思う。

で、結局僕がライブの良さを閉じ込めておくにふさわしい入れ物だと感じるのが「ブログ」なのである。ライブ中感じたことをきちっと「言語化」しておくという方が適切かもしれない。

もし音楽が好きなら「ブログ」なり「日記」なり、なんでもいいから、あなたが観た素晴らしいライブを言葉に置き換えておこう。

この記事では良いライブを言語化するメリットをお伝えしたいと思う。

「写真・動画」より「言葉」を選ぶ理由


Photo Via Unsplash

いいライブを観終わった後、ほとんど必ず「またライブ行きたい!また好きなバンドのライブを観たい!」と思う。

大きなフェスだとWOWOWなどで放送されたりするのだけど、基本的には自分の観たライブをもう一度映像で振り返りつつ観ることは難しい。

だから、普通は簡単にもう一度「最高だったライブ」を振り返るために、ライブ中に写真や動画を撮って「ヴィジュアル」で残そうする。もしくは、写真や動画をSNSでシェアすることで、仲間と同じ感情を分かち合おうとする。

しかし、ここで一つ問題が生じる。本当に写真や動画を撮りながらライブを100%楽しめるだろうか、という疑問だ。

そもそも許可なく撮影すること自体が禁止されているケースが多いのだけど、実際ライブの運営側が問題管理しきれないことが多いし、観客はスマホでどこでも撮影できるし、SNSでシェアしたくなるからついつい撮ってしまうのが人情。

でも、一瞬ならまだしも、手元にあるスマートフォン越しにステージ上のアーティストが演奏する様子を見てるなんて本当に「ライブ」に参加していると言えないと僕は思う。

目の前の演奏に魅せられている状態じゃない。気持ちが撮影の方に行っているし「この写真をシェアしたらイイねがたくさんつくかも」なんて無意識で思ってたりする。

ライブの良さは「その日、その時間、その場所に来た観客しか経験し得ない音と雰囲気を楽しめる」ことだ。

夏の甲子園、手に汗握る一度限りの試合をスマホ片手に観戦できるだろうか。勝負が決まる打席を固唾を飲んで見守りながら、スマホで動画を撮るだろうか。僕にはできない。そんなことするぐらいなら、その場の緊張感と熱狂に身をゆだねたい。

それと同じで、好きなバンドのライブ中に「撮影」という行為を選ぶ時点で「その場所でしか経験し得ないこと」を放棄しているのと同じ。

フェスに行くと、動画を撮って、ライブ見ながら踊って、また動画を撮って・・・となんだか忙しそうな人をよく見る。「なんか違うよなぁ、今を楽しめばイイのにもったいないなぁ」と横目に見ていた。

ブルーノマーズもこう言ってるわけだ。「カメラを下ろせよ!ライブは「今」なんだから!」

(もちろんMCの合間や、ライブ終演後に写真を撮るのは別にイイと思う、グレーゾーンではあるけれど。僕だって「写真を撮りたい!動画を撮りたい!」という気持ちが起こらないなんて言えない)

それなら家でライブ映像見ているのと変わらないし。だからライブ会場では「その場でしか味わえない音と雰囲気に没入していく感覚」を思いっきり楽しむべきだ。

その場所で感じた生の音楽・雰囲気を言葉に残そう

Photo Via Unsplash

かくいう僕だって、写真や動画を撮っていたこともある。でもだんだん違和感を覚えるようになって、ライブ中に写真や動画を撮るのをできる限りやめるようにした。

代わりにライブが終わった後に、ライブを観て感じたことを記事にするようになった。

夏の魔物ほどカオスな音楽フェスなんてあるの? サマーソニック2018でTame Impala(テームインパラ)のサイコーなライブを目撃した 【ライブレポート/感想】Sen Morimotoは嫌味のない天才だった @代官山 SPACE ODD

特にサマーソニックで観たテームインパラのライブなんて本当に感動した。今でも鮮明に思い出せる。

実際書いてみて感じるのだけれど、音楽を言葉にするプロセスって思った以上に大変だ。「ギターのフレーズがかっこいい」とか「めちゃくちゃ盛り上がった」など、高ぶった自分の気持ちを表現したいけど月並みな言葉しか出てこなかったりする。

でも、あなたが体験した経験や感情を自分なりに反すうして、フィルターを通して言葉にするステップをふむことで「感動したライブの記憶が、あなたのメモリに定着する」感覚を得られるはずだ。

一度取り込んだものを、形を与えて外側に出すステップを踏んで言葉にすると「あれ?僕ってこんなこと思っていたんだ!」と新鮮に感じる。無意識で感じていたけれど、言葉にするまで知り得なかった感情だ。

しかも、当時の記事を読み返せば記憶だってすぐ蘇る。いうなれば素敵なライブの記憶のストックだ。あなたの「ライブログ」としてブログを始めて記事を書いてみてほしい。

何にも邪魔されずに「今その時」に没入しよう

「素晴らしいライブを観たら言語化しよう!」と決めたら、もう写真や動画の手を借りずとも、あなたなりの素晴らしいライブの記憶を残すことができる。

もちろん写真や映像にはその良さがある。ライブ映像は見たいし、気迫溢れるアーティストが演奏している瞬間を切り取った写真は美しい。

でもそんなことはプロに任せておいて、僕らは「今その時」を楽しむべきだ。一度スマホはカバンの中にしまって、目の前で観客に向けて最高の演奏をしようとするバンドに集中しよう。

一度、写真と動画をやめれば「今その時」へ集中する濃度があがるはずだ。そして深く没頭して興奮するほどすばらしいライブを観た後は、その感情を言葉にしてみる。

繰り返しになるが、ライブの良さは「その日、その時間、その場所に来た観客しか経験し得ない音と雰囲気を楽しめる」ことだ。

誰でも気軽にヴィジュアルとして記録して、どこでも簡単に映像を見ることができる時代だからこそ、ライブが持つ「今その時だけしか味わえない一体感や興奮」の価値が高まっていると思う。

ライブへ没頭してより濃く楽しむために、言語化するステップはめちゃくちゃ役にたつ。ぜひ騙されたと思って試して。

やっぱり音楽が好きな人がライブレポートを書いているとつい読みたくなる。ぜひ僕にも読ませてほしい。そしてあなたが観たライブの素晴らしさをおすそ分けしてほしい。