こんにちは、Sleepy head(@SleepyHead_blog)です。
ファッションや外食などの産業でよく言われている言葉。
「良いものが売れるわけではない、売れるものが良いものなのだ」
ここのところ、こんな言葉をよく耳にします。
サイゼリア創業者の正垣泰彦氏の著書である『おいしいから売れるのではない-売れているのがおいしい料理だ』という本も出版されていますよね
しかし、僕はこの言葉に違和感を感じていました。
本当に「売れるものが良いもの」なのだろうか。
本当に「美味しいから売れている」わけではなく、「売れているから美味しい」のだろうか。
洋服や音楽について考えても同じことが浮かんできます。
しかし、僕にはどうも解せません。
売れないけど良いものは明らかに存在しますし、売れていてもどうしようもない俗物だってあると思うからです。
とはいえ、一見、物事の本質を見抜いているように思えます。
おそらくこの考え方がビジネスの世界では真理なのでしょう。
それでもなお、モヤっとした違和感が残っているわけです。
この違和感を言語化するために、ちょっと考えていきたいと思います。
「強いものが勝つわけではない、勝ったものが強いのだ」
ドイツサッカー史に残る名プレイヤーである、フランツ・ベッケンバウワーの言葉です。
1974年のワールドカップで、優勝候補であったオランダを破り西ドイツが優勝した時の言葉です。
世間では当時最強だったオランダが優勝すべきだった、と言われており、勝ったものが強いと認められないという意味で発した言葉です。
基本はこの考え方と同じに感じます。
決してクオリティが優っているわけではないけれど、他の要因があるおかげで売れている(多くはビジネスの仕組みやマーケット規模が大きく影響しているかと思います)
だから強いのだ、良いものなのだ、と。
なんとなくわかった気になりますが、まだ違和感は残っています。
オランダだって実力はあり、実際に強かったわけです、しかし最後は勝負に負けてしまった。
だからと言って、オランダは弱いと言えるのでしょうか。
AKBやエグザイル、ジャニーズはいい音楽?
もう一つの例として、音楽の話をしましょう。
2016年の年間オリコンチャートはこんな感じ。
1位 AKB48 翼はいらない
2位 君はメロディー
3位 AKB48 LOVE TRIP/しあわせをわけなさい
4位 AKB48 ハイテンション
5位 乃木坂46さよならの意味
6位 乃木坂46 裸足でSUMMER
7位 嵐 I Seek/Daylight
8位 乃木坂46 ハルジオンが咲く頃
9位 嵐 復活ラブ
10位 嵐 Power of the Paradise
シングルなので、もちろんこんな感じのランキングになります。
アルバムであれば3代目J-SOUL BROTHERSや宇多田ヒカルもランクに入ってきます。
これらの音楽は、いい音楽なのでしょうか。
冒頭の理論に基づけば、もちろんいい音楽でしょう、実際に売れているわけですから。
しかし、一方でこのランキングには全く入ることはなくとも、素晴らしい音楽は存在します。
僕の好きな音楽はこういったランキングには入ることはないでしょうが、最高の音楽だと確信があります。
売れ行きにクオリティーが作用する幅が狭い?
AKB48などをバカにするつもりは一切ありません。
売れているのは、ビジネスとしての仕組みがうまく作用しており、需要のあるマーケット規模が大きいから、ということが大きな要因だと思います。
そのマスマーケットにうまく合うように商品作りをした結果、見事にヒットを飛ばしていると考えます。(握手会なんかが大きな要因ではあるのですが)
つまり、音楽自体のクオリティーが作用する幅は意外と狭く、ビジネス的なアプローチが売れる要因なわけです。当たり前といえば当たり前ですが。
モノそれ自体がとても素晴らしいクオリティーであったとしても、売れる努力や貪欲な営業をしないと誰も買ってくれないですよね。
ファッションでも、最高のクオリティーを追求するブランドよりもファストファッションの方がマーケットの規模も大きく、ビジネスの仕組みも練られています。
外食産業であれば、個人経営の美味しいご飯よりも、チェーン展開したそこそこに美味しいご飯の方がマーケットが広いわけです。
と、なると「良いものが売れるわけではない、売れるものが良いのだ」という言葉には、やはり違和感を感じます。
「ビジネスとしての仕組みやマーケットの規模の問題であり、モノのクオリティー自体が売り上げに作用する割合って実はあんまり大きくないのでは?」と思うわけです。
「良いもの」=「モノの品質が高い」と考えると少しずれた言葉に見えてきますね。
売れなくても良いモノはある
売れなくてもデザイン・テキスタイルなどのクオリティが素晴らしい洋服や、新しい種類の音楽を作り出すバンドはいます。
しかし、彼らが「売れたい」と考えているかはまた別の話。
もちろん売れることで「需要がある」ことの証明にはなりますが、マーケットは小さいです。
実際、レディスファッションに比べると、メンズファッションの市場なんかめっちゃニッチです。
そうなるとメンズファッションでものすごいクオリティを保った洋服をデザインし生産している会社よりも、レディスでそこそこな会社の方が売り上げが大きかったりします。
売り上げだけでは測ることができないもの(影響力や顧客の濃さ、技術力など)が存在し、売れるモノでなくでも、「良いモノ」は存在しています。
違和感の正体
本日のまとめです。
・「商品としてのクオリティー・品質が高いもの」が「いいもの」だと感じていました。
・「いいもの」丈夫だとか、デザインがかっこいいとか、美味しいとか、面白いなど、そのもの自体の特性を最大限まで伸ばしたもの。
・「いいもの」でなくても売れる
・ビジネスの仕組み・マーケットの規模次第ではそこそこでも売れる
・「クオリティー面としてのいいもの」と「ビジネス面でのいいもの」混同すると違和感を感じる
結局、最後の部分で書いたように「クオリティーとビジネス」をごっちゃにして考えるとどうしても違和感を感じます。
どちらも優れていればいうこともないですが、分けて考える必要があるなぁと。
本日はもやっとした疑問を言語化する試みだったので、なんともまとまりのない記事になってしまいましたが、僕はこう思います。
もし何か考えがありましたらぜひ教えてください。
では。
