Klaxons – Gravitys Rainbow (Official Video)
いわゆる2000年代後半に現れたジャンル「ニューレイブ」の火付け役を担ったイギリスのロックバンド、Klaxons(クラクソンズ)。彼らがニューウェーブとレイブを掛け合わせた内輪の造語として使われていた「ニューレイブ」を一大ムーブメントまで持ち上げたバンドだ。
活動休止してしまっているけれど、未だに新鮮に聴くことができる名盤を生み出した、と僕は思っている。
ダンスミュージックとロックのいいバランス
エレクトロなアナログシンセサイザーのチープだけど人を踊らせる音と、リッケンバッカーの歪んだベース、荒ぶるファジーなギター。不思議なバランス感覚でダンスミュージックとロックを混ぜ合わせた音楽を作り出している。サウスポーの荒ぶるベースが見どころ。
また、コーラスワークが心地よく高音と低音を担うメンバーが全員で歌い上げる一体感にもぐっと惹かれる。コーラスワークの上手さと、エモーショナルを引き起こす魅力って比例すると思う。
何より「聴いた瞬間から踊れる」バイブスがね。やっぱりいいんだよね。わかりやすく人を乗せて踊らせるダンスミュージックの強みがあるかと思えば、バンドでしかなし得ないコーラスワークの生身の一体感。これがクラクソンズの魅力だ。
正直、ダンスミュージックに寄りすぎたエレクトロな音楽は普段聴いていると疲れる。別に通勤中に踊りたいわけじゃない。かといってロックミュージックばかり聴いていても、楽器の音が重くって気分じゃない。踊る場面以外でも聴いていい普段使いのダンスミュージック。活動休止してしまったことは残念だけど、今聴いても全然かっこいい。まだ聴いたことがなかった人はこれを機に試してみて。