【名曲多数】本当におすすめしたいSyrup16g(シロップ16g)の10曲

先日、日本のバンド界に独特の存在感を残し続けるsyrup16gが過去15タイトルの作品たちをサブスクに解禁した。

サブスク解禁に伴い開設された特設サイトにこんな文章を見つけた。

この良き日を記念して、作品への思いをたくさんの人と共有する場所を作りたいと願いこの特設レビューサイトを開設しました。
このサイトでは全アルバムのディスクレビューを広く募集します。
レビューと聞くと身構えてしまうかもしれませんが、初めて聞いた時の景色、ずっと聞いているアルバムへ思い、最新作の評価などなど、みなさんが思っていることを書いていただければと思います。
各アイテム、1番目のレビューはsyrup16gを昔から知る仲間、ライター、関係者、そしてメンバーに書いていただけました。
そこに続いて今このサイトを見ている皆さんにそれぞれのアイテムを語っていただきたいのです。
レビューに興味を持った方が、全く初めてシロップに触れる、そんなことがいろんな場所で起これば素敵です。
Quoted from “http://syrup16g.jp/review/”

特設サイトを観たばかりに、syrup16gオタクとして僕も書かなければ!という使命にかられた。Sleepyheadがおすすめする「本当に聴くべきsyrup16gの名曲」を紹介していきたい。

この記事で紹介する10曲は以下のプレイリストに入っている。ぜひ一曲づつ再生しながら聴きながら読んでもらいたい。

タクシドライバー・ブラインドネス

まずは”タクシードライバー・ブラインドネス”から。

My Song EP“に収録されたこの曲はsyrup16gファンならみんな大好き!と、僕はみんな思っている。

穏やかなでシンプルなギターリフからスタートするこの曲。全曲通して五十嵐隆の異常なメロディーセンスにひれ伏す以外ないほど美しい曲なのだけど、何よりサビが素晴らしい。

「そこにある全て それがもう全て 求めてはまた 失うだけ」という退廃的なムード漂う歌詞を、これ以上ないぐらい美しいメロディーと脱力感で歌う。完全に力が抜けきった「もう終わりだ…」と思わせるちょっとした絶望感を表現しながら、でもどこかに希望が続いていくような矛盾が感じられるはずだ。

syrup16gの良さって「絶望してるけど希望を捨てていない」ところだと思うので、その良さが一番出た曲が「タクシードライバー・ブラインドネス」だと僕は思う。

メリモ (Mouth to Mouth収録)

メリモ“は”Mouth to Month“に収録されたアップテンポな曲。

syrup16gのメジャー4作目のアルバムであり、その中でもヘビーなギターと勢いのあるドラムなど「後期のsyrup16gの良さ」がバッチリ出てた作品だ。

なぜこの曲をチョイスしたかというと「生きるのが辛いとか しんどいとか めんどくさいとか そんなことが言いたくて 偉そうに言いたくて 二酸化炭素吐いてんじゃねぇよ」という歌詞がストレートでいいなぁと思ったから。

Cメロ終わりの「絶対買いの絶対って何?」など、歌詞がぶっ飛んでいる曲なのでライブでこの曲を聴いたらとても盛り上がるはず。

月になって (Hell-See収録)

イントロのギターアルペジオが印象的な”月になって“。

Hell-Seeというアルバムは他の作品と比べても明らかに異質なアルバム。その徹底したダークな雰囲気と終末感がファンの間でも高い評価を得ている。その中でも”月になって”は特に美しくエモーショナルなサウンドだと僕は思う。基本は淡々と進んでいく曲なのだけど、Cメロの歌詞とメロディー、それを生かす曲のバランスが完璧だ。

「風に乗って 風に舞って 月になって 星まとって 掴めそうで 手を伸ばして 届かないね 永遠にね」という歌詞。メロディーとしても、一連の流れとしても、そこから感じられる意味も、どれをとってもエモーショナルだ。

武道館で開催された解散ライブでもこの曲を演奏していたのだけど、あの「お葬式」と例えられる異様な雰囲気のなかで”月になって“がたまらなく良かった。

scene through (syrup16g収録)

scene through“はセルフタイトルアルバムである”syrup16g“に収録されている。

かき鳴らす青春感ある爽やかなメロディーと曲、ベーシストのキタダマキによる動きが凄まじいうねるベースがクール。

曲自体にスピード感があるのだけど、歌の方は緩やかで穏やかで「曲と歌のスピード感のギャップ」が不思議と心地いい。

基本は爽やかなロックという顔をしている曲だけど、どことなく「終わり」を感じる。解散前最後にリリースされたアルバムだからかもしれないが、Cメロの「楽しかった約束 捕まえた口笛 スカートの裾が描く スイートメロディー」がなぜか涙を誘う。

“scene through”という曲名も「走馬灯」を思わせる意味だし、全体から「青春の終わり」「モラトリアムの終わり」と行った雰囲気が醸し出されいるからなのかもしれない。

この記事を書くにあたってsyrup16gを聴き直して気が付いたが、どうやら僕はsyrup16gのCメロが好きなようだ。

パープルムカデ (パープルムカデ収録)

パープルムカデ“は”パープルムカデ EP“に収録されたヘビー目な曲だ。

不思議な曲名だよなぁ〜とずっと思っていたのだけど、特設サイトにこんな一文が。

そうそう、「パープルムカデ」のタイトルについて当時がっちゃんに「何でムカデなの?」と訊いたら「ダイキちゃんのベッドにムカデがいたって言ってたから」との事でした。

ギターがゴリゴリに歪み、力強いドラミングが曲を牽引する一方で、Cメロの変拍子やテンポチェンジなど入り組んだ構成が魅力だ。解散ライブでも演奏されていたし、現在でもライブの定番曲としてファンに愛されている。僕も大好きだ。

赤いカラス (delaidback収録)

最新アルバムである”delaidback“では”赤いカラス“が一番好きだ。

2008年にsyrup16gが解散した後、ボーカルの五十嵐隆は”犬が吠える”というバンドを結成する。そのバンドで書いた曲が”赤いカラス”で、syrup16バージョンとしてアレンジしなおされいる。

サビは大胆にメロディーが変えられており「犬が吠えるの時も良かったのになぁ〜」と思ったりするわけだけど、最近syrup16の”赤いカラス”が馴染んできた。

「思いつきで転がした今日が死んでいくのです」という言葉、グッと胸に刺さる。

明日を落としても (FreeThrow収録)

“明日を落としても”は、syrup16gについてそこまで詳しくなくても知っている曲かもしれない。さらっと聴いてみると「無理して生きてることもない」なんて歌詞があって「鬱ロック」という印象を与えるかもしれない。

この曲にもCメロが大事で「何にもいいことないから生きていても仕方ないよなぁ」というAメロからサビまでの歌詞をCメロでひっくり返す。

「そういってうまくすり抜けて そういってうまくごまかして そういって楽になれること そういっていつの間にか気づいていた」と、辛いフリすることで「諦めの言い訳」にしていたことを突きつける。

単なる「辛いだけ」じゃなく、「己の人生をどうにか転がしていけるのは自分だけなんだよな」みたいなメッセージを感じる。

なんというか、うまくこの曲を解釈して理解するに至っていないのだけどsyrup16gを聴くひとが外せない曲だと思う。

翌日 (Delayead収録)

翌日。この曲はみんな好きだし、きっとsyrup16gを聴くきっかけになったという人も多いだろう。

「急いで 人混みに染まって 諦めない方が奇跡にもっと近づけるように 喧騒も待ちぼうけの日々も 後ろ側で 見守っている 明日に変わる 意味を」

このサビの歌詞に勇気付けられた。意味がわかるような、理解しにくい日本語のような、不思議な歌詞だけど「まだ僕はやれるかもしれない」と励まされることがたくさんあった。

syrup16gの中でも有数の名曲。まだ聴いたことのない人は間違いなく聴くべき。

汚れたいだけ (coup d’Etat収録)

汚れたいだけ“は外せない名曲だ。

サビすらCメロのために作られたのでは?というぐらいサビとCメロのつなぎが美しい。

地獄の底から迫り上がってくるようなサビから「友好的なのは心の中に本当のことを隠すから 小学五年から人生なめくさってんだ 汚れてたいだけ」のCメロ。

歌っていることはドロドロした人間らしいひねくれた自意識みたいなもので、その「ドロドロさ」を美しくメロディーに昇華している五十嵐節が効いた名曲だ。

パレード (Hell-See収録)

最後に”パレード“を紹介したい。

syrup16gの曲の中でもっとも「美しい終末感」がある曲だ。”Hell-See“に収録された曲に特徴的なクリーンな音のギターのアルペジオが効いている。

「パレードが終わったら風に変わるさ」の一節が妙に穏やかなで静かなパレードを思わせる。

「誰もいない部屋 誰もいないダンスホール パレードが終わったら どこに帰るみんな」なんて郷愁にかられないワケがない。この誰もいないのに回り続けるメリーゴーランドとか、歩き続けるパレードの行進みたいな「記憶をさかのぼればたどり着ける過去の楽しい記憶」的なノスタルジーを感じられるだろう。

個人的には「人生の最後」に流れてそうな曲だなぁと思う。syrup16gの中でも屈指の名曲なので是非とも聴いてみてほしい。

ツアーも発表されたしsyrup16gのライブに行こう

ここまで僕がオススメしたいsyrup16gの名曲を紹介してきた。

ぜひサブスクリプションアプリなどで聴きこんで欲しい。もし気に入ったなら、ライブにもいってみて欲しい。タイミングよく今年ツアーを開催することが発表されたので、syrup16gを聴き込むこんないいチャンスはない。

参考 syrup16g、5都市巡るコンセプトツアー「【SCAM : SPAM】」開催音楽ナタリー

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