記憶に残る音楽コンテンツは、いつも「場所」がユニークでおもしろい。

こんにちは、Sleepy head(@SleepyHead_blog)です。

最近こんな記事を読みました。音楽コンテンツと場所の関係、その重要性について語った記事です。

音楽と動画コンテンツにおける「場所」の重要性。音楽映像コンテンツに学ぶ「プラットフォームの役割」 | Playatuner

確かに僕が印象に残ったライブ映像などの音楽コンテンツって、場所にこだわりを持っているな」と思わされました。音楽を「場所」で語るその切り口が面白い。

今回は音楽好きの端くれとして、僕自身が好きな「おもしろい場所で行われているライブ映像」から「音楽」と「場所」の関係性について考えをまとめていきたいと思います。

面白い音楽コンテンツにはユニークな場所がつきもの

印象に残る(普通と違って面白い)ライブ映像を思い出すとき、必ずといっていいほど会場がどんなところだったのかを思い浮かべます。なんならバンドが鳴らす音より先にイメージがポッと浮かんでくることだってあります、僕の場合は。

特にYouTubeなどにアップされたライブ映像には「ユニークな場所」が強く結びついているように感じています。

例えばSmallpoolsのゲリラライブ

ちなみに僕が「場所」が印象的なライブ映像として、真っ先に思い付くのがこの映像。

Smallpoolsというアメリカのシンセポップバンドが、ホテルのロビーに良くある自動演奏のピアノのプラグを引っこ抜きゲリラライブを行う映像です。ホテルの警備員やスタッフも結局最後まで止めることなく観客がぞろぞろ集まってライブを楽しんでいる様子がとてもピースフル。もちろん単純に企画自体にインパクトがあるものの、ただの路上ではなく、敢えてホテルのロビーを選ぶあたりに「場所」のユニークさを感じます。大好きです。

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例えば水曜日のカンパネラのゲリラライブ

場所のインパクトで言えば、水曜日のカンパネラがまだ地下アイドル的な扱いだった2014年の渋谷センター街で行われたゲリラライブ。

スタッフがスピーカーを担ぎながら、コムアイがセンター街を練り歩き歌って暴れる姿は衝撃でした。これがスタジオの中ならきっとこんなインパクトはなかったはずです。今こんなゲリラライブなんてやったらえらい騒ぎになりそうです・・・

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「いつもと違う」ヴィジュアルが視聴者に訴えかける

もちろんライブハウスやフェスなど「目の前の観客に観せる」前提がある場合にはそれほど大きな差はありません。「生でパフォーマンスを楽しむことができる」ことが一番の価値であり、正直ステージ自体はどこも似たり寄ったり。でもそれで一向に構わないわけです。観客が求めているのはそこではありません。

しかしYouTubeなどの動画配信プラットフォームなど「インターネットを介して不特定多数の目に触れる」場合はどうでしょうか。

どれだけバンドが気合を入れてクールなライブ映像を作ったとしても何秒間観てもらえるかもわかりませんし、そもそもクリックされない限り動画が観られることすらありません。その1回観ただけでその後忘れ去れることもあります。

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ユニークな場所を選び、ライブパフォーマンスと背後の景色をつなぎ合わせる。

バンドの音楽を思い出そうとするとき、音楽を思い出すことができなくっても「あぁそういえばあの◯◯でやってたライブね。場所が面白いよね」と記憶が自然に浮かび上がってくるかもしれません。場所と音楽をセットで覚えてもらえるので、記憶の片隅から拾い上げやすくなります。

平安京遷都は794年ですが、小学生の頃「泣くよウグイス平安京」みたいに語呂合わせで年代を覚えませんでしたか?「場所」と「音楽」の関係性もそんなイメージ。共起性が強く生まれると僕は思います。

事実僕は上でご紹介したSmallpoolsの曲はホテルのロビーという場所から音楽を思い出しました。「あのホテルのロビーでゲリラライブやってたバンドってなんだっけ・・・?」といったように。

いつもと同じ普通の場所ではなく、「普通こんなところでライブしなくない?」というところを選ぶ。ライブを行う場所にこだわりを持ち、ビジュアルにも訴えかけることはリスナーの注目を映像に留める有効な手段なわけです。

シリーズ化することで「場所選び」の重要さが際立つ

ゲリラライブなどの「単発」でも場所の重要性を感じることができます。しかし、これが複数の映像からなる企画であればなおさら大事。ユニークな場所でライブを行う映像をいくつも繰り返して発信していくいくうちに「◯◯ならこのYouTubeチャンネルだな」といったように、場所と企画が繋がります

このBALCONY TVでは、その名前の通りバルコニーでミュージシャンがライブパフォーマンスを行います。(ちなみにKIMBRAはニュージーランドのシンガー。このライブはたまらなく良いので一度観てください。27歳、同い年とは思えない・・・)

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これはニュージーランドで撮影されていますが、ロンドンや南アフリカなど世界中のバルコニーでライブパフォーマンスを行なっています。

もし単発で終わるのであれば「バルコニー」という場所に特別感を抱くことはないでしょう。しかし、このチャンネルの中ではいくつものバンドやミュージシャンが「バルコニー」でライブを行います。するとバルコニーでライブを行うことがBALCONY TVのトレードマーク化し、視聴者は音楽とバルコニーとBALCONY TVを関連づけて記憶するようになりますね。場所の連続性が重要なポイントです。点と点が連なり線となり、線が何本も重なることで面になるようなイメージ。

音楽コンテンツとして世の中の人に覚えてもらうには、音楽自体のクオリティももちろん大事です。しかし「いかにユニークな場所を選ぶことができるか」がこのインターネットやSNSなどが発達した現代では重要なポイントだと僕は考えます

極端な言い方ですが、毎回お寺の境内でライブしている映像を定期的に観ていたら間違いなく記憶に残ります。笑

音楽自体は世の中に溢れかえっている中、ちょっと普通じゃない場所をチョイスすることで、組み合わせ次第で他のバンドとの「差」をつけることができますしね。

最後に

ユニークな場所をチョイスする(ホテルのロビーや渋谷センター街、バルコニー)ことで、音楽以外の部分で差別化を図ることができます。

もちろん「ただインパクトのある場所でライブをすればいい」ということではありません。場所の雰囲気が音楽とその企画の趣旨にピタッと合わなければ、ただ奇をてらっただけになりかねませんし。例えば先ほど取り上げたBALCONY TV。バルコニーのリラックスした空気感と、ピリッとしたバンドの演奏はミスマッチなように見えて、どんな音楽にもゆったりとした心地よさが生まれています。

ぜひYouTubeなどでライブ映像を観るときはぜひ「場所」にも注目してみてください。案外ユニークでおもしろい場所でライブが行われているかもしれません。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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